自分の影を殺してからすぐに、本能の赴くまま、とはいかなかった。                            
 キョウスケは自分の本能を抑えるために、野良の動物を殺し続けた。                            
「さて・・どうすんべ」                         
 キョウスケがタバコを吸いながら、物思いにふけっていたのには理由があった。                                   
 たしかに獲物は自らの物であってほしいが、どこか不安があった。                             
 できるなら同じ種の奴と安定した餌場を確保したい。                                   
 一人だと失敗を生じさせて捕まってしまう可能性がある。