“成瀬川 千秋”

又の名を、“氷のプリンス”

もしも超能力だの魔法だのとかいう非現時的なモノが使えるなら、俺はソイツの存在を消すだろう。



容姿端麗、冷静沈着。

頭脳明晰、運動神経抜群。

ルックス、パーフェクト。

俺が一番許せない憎き男だ。



成瀬川が現れるまでは俺が王子的存在だったんだ!

え? お前誰って?

やだなぁ、南圭一さ。

忘れたとは言わせないよ?


俺はね、あの成瀬川千秋が酷い男だという決定的瞬間を見ているんだ。

というよりもね、俺に怪我を負わせた最低なヤツなんだ!


しかも二度もだ!

あれは成瀬川が一年で俺が二年の時の体育祭の日のこと。