【海鈴】


「寒い…。」



イルミネーションが綺麗な大通りを歩く。



周りはカップルばかり。



そりゃそうだ。


今日はクリスマスイヴ。



借金返済日は明日…。




いくらNO.1キャバ嬢と言ってもあたしは未成年。



そんなにお金が入ってくる訳じゃない。



キャバクラのオーナーはあたしが19才だって知ってる。



あたしの事情も…。



借金返済のお金はまだ足りていない。



今日働けば足りるだろうけど…。



イヴの今日が勝負。



本当に父親が残した借金はあたしにとって苦情な物だった。