ちょうど夏っぽい季節になってきた六月。

心地よい風が、あたしの頬をかする。



あたしの名前は小原光里。

都立彩音高校に通う二年生。




「起きてよ光里、もうお昼だよ?」



「うん…?あたし…寝てた…??」




呆れながらあたしを起こしてくれたのが、親友の宮本玲。

頼りになって、あたしのお姉さん的存在。




「何寝ぼけてんの、光里。

アンタ一時間目から寝てたじゃん」




ははは。
そうだったっけ??

乾いた笑いがあたしの喉を通り抜けていく。




「あんた、いくら寝ててもテスト毎回一位だもんね!

あたしの頭と交換して欲しいよ、まったく…」





そうです。

これでもあたしは毎回テスト一位…



ま、頑張って勉強してる証拠だよね。





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