「ねぇ、また地味子、学年で一位だってさ」



「まじで?
ほんと顔に似合うぐらい頭だけはいいよね〜」



クラスの端っこで女生徒がちらちらと私を見ながら言う。



そう私、地味子こと源 千夏[ミナモト チナツ]は頭だけは良いのだ。



というか取り柄がそれしかない。



外見は大きなメガネ、三つ編みで束ねた黒い髪、制服は乱れず、とても綺麗でシワ一つない。



見た感じベタなガリ勉女。



だから千夏なんていう明るい名前は全然似合ってない。



なんでお母さんたちそんな名前つけたんだよ〜



今更ながら私はガクッと肩をおとした。