「ねぇ、拓真?」

「ん?」

「なんで、ここにいるの?」

「…なぁ、いつになったら俺は安心できるわけ?」

は?

まだ震えている指で私の頬を撫でてつぶやくと、

「いつかは俺のもんになるって思ってたけど、それは無理なのか?」

拓真の言葉が最初は理解できないまま立ちつくしていたけど、指先から伝わる震えが私の心を希望と期待で満たしていく。