ある日のことだった。

祥二と真由美が楽しそうに登校しているのを、あたしは見つけた。

祥二は真由美の車椅子を押している。

道路を挟んで見たその光景に、あたしはニヤリと微笑んだ。


「祥二みーけ…」


目の前にあるガードレールをまたぎ、道路を横切る。


「待って祥二…」


ププーッ!!

バンッ……

体に鈍い痛みを感じる。

体が血だらけに染められる。


「ハハ…これでやっと…」


ヨロヨロとふらつきながら祥二に近付いた。