「いってらっしゃいませ、

お嬢様」

「うん、いってきます」

リムジンのドアがゆっくり

開き、私は車に乗り込む。

私は水無瀬 椌澪曖。15歳。

今日は『守護着任の儀』っていう

式に行くんだぁ。

水無瀬家は先祖代々、15歳に

なると1人の忍者を

雇うんだって。

誰だろうなー。

「ねぇ、パパ」

隣で時間を気にしているパパ。

「何だい?椌澪曖?」

「私を守護してくれる忍者って

どんな事をしてくれるの?」

パパは私の頭の上に手を置いて

考え始める。

「んー…そうだな…。料理は

もちろん、勉強も教えてくれるし、

何より、椌澪曖の事を命をかけて

護ってくれる」

「命をかけてって…。

たかが私に?」

すると、パパは血相を変えて

「何を言ってるんだっ!?

お前だからこそだ!」

「えっ!?」

「大企業会社社長の娘を狙う

奴はそう少なくないんだぞっ!?」

「わ…分かったから!

パパ、大丈夫だよっ」

「あ…あぁ、すまん。つい、

ムキになってしまってな…」

へぇー、パパも私の事心配

してくれてるんだぁー。

何かちょっと嬉しい♥