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真っ暗な闇の中で動く影・・・





ピチャン・・・





水滴が落ちる音が辺り一面に響く。





「ククク・・・まだ足りないな・・・」



「申し訳ありません。もう少しお待ちを・・・」



身をすくませるほどおぞましい声が響いた。





高所にいる者へ下にいる者が頭を下げている。




「・・早く”この世界を我らが一族の手中に”・・・」



「・・・本当にそうなって欲しいものだ」






バサリ・・・黒い翼を広げて、新たな者が降り立つ。



「申し訳ありません、神崎に足止めを喰らっております。」





「そうか・・・だが、あの娘は、まだ気づいてもおらん。」




「・・・愚かな・・・陰陽師と言えど、所詮人間。我らの足下にも及ばない。





そうでございましょう・・・お方様。」




呼ばれた奴は口端をあげ、笑う・・・




「引き続き、神崎を監視しろ。」



「はっ!!」



配下の2人が黒翼をばたつかせて去る。




ペロリと”彼”は紅い水滴のついた自分の手をなめる。



”彼”の下には、大量の血の海が出来ていた。




周りには・・雑魚妖怪達の死体・・・・



「早く欲しいものだ。」



口端をあげ、ニヤリと笑った・・・