朱美は、家族と暮らしている。



たまに、トーイの家にお泊りはするが、基本家で暮らしている。





しかし、朱美は父親が嫌いだ。




よく言う、「あたし、お父さんウザイから嫌い〜」なんて低レベルの問題では無く、本気で嫌いだ。






…嫌い?



そんな簡易な言葉では表せない。





普通に、死んでも構わないと思っている。




父親―なんて呼んだ事も無い。





そう、空気。

空気の様な存在。





朱美の中では、抹消された存在。