学校に鳴り響く最終下校のチャイムと急いではしる生徒の足音。
私もその1人で貴方もその1人。桜が枯れ春から夏に変わる季節


中村紗央13歳中学2年
どの学校にも居るような、やたらに目立ちたがりの女の子。
両親が離婚してるがそんなの
全く感じさせない。

「んも〜最終下校ウッザイ!!部活だって最終下校10分前に終わればいちいち走らなくていいのに〜」
さっきから隣で嘆いてるのは
下校友達の寺坂彩菜。
別に目立つ訳でもない普通の子。


「祥太くんバーイ」
低くくて通りやすい声が耳に入った。
声ですぐわかるこいつは、2年間同クラの小柳秀だった。
秀が呼んでる祥太は、3年のあたしの大好きな人。
道川祥太(通称みっちー)
私のテンションはMAXにまで達して、心で秀にお礼をいってた。

「っばか!!糞秀、紗央が気付くだろが」

もう遅い、さっきからずっと気付いてた。
好きな人が近くに居るのに気付かない訳がない。

「っあ!!みっちーだっ<emj:80>」
会ったらわざとらしく呼ぶのがあたしの毎日の日課。
みっちーの『めんどくせぇ』ってゆう顔があたしは好きで
可愛くてしかたがなかった。
「お願い皆見とるで呼ぶな」
「ヤダって言ったら?」
「もう一生メールしてやらん」
「わかった〜(;_;)」
いつもと同じ会話で同じパターン。
皆からしたら、あたしはみっちーの前だと緩いMキャラらしい。

好きな人の前で甘えたくなるのが女だとあたしは思う。
あたしはみっちーの前でキャラを変えてるつもりなんかないから。
だけどみっちーは私の全部をしっている。はず。