目の前で歌ってる人達が、次々と不合格になっていく。 椅子に座って順番を待っている男は、だんだんと不安になってきた。 男は二十歳前後の若者で、こののど自慢に参加していた。 (…うわ〜、どうしよ?皆、不合格じゃん…) 男の緊張が、ドンドン高まっていく。 その間にも、また何人かが歌っては不合格になっていった。 男の番になり、男は立ち上がって舞台中央に進んだ。 .