次の日…
私は学校に行った。

みんなから無視されるのも。
朝、学校に行くと。
上靴が隠されているのも。
いつもと一緒。

ただ…同じじゃないのは。
私に…
妊娠の事実を告げられたこと。

本当に…どうしたらいいのだろう?

私は…ずっと考えていた。

だから。
授業中もボッ−としていたのか。
歩香先生にあてられているのにも気づかなかった。

「木さん…樫木さん」

私は歩香先生から肩を叩かれて。
やっとで気づいた。

「はい…」

「大丈夫?顔色が悪いけれど…」

「大丈夫です…」

「じゃあ、黒板の問題を解いて…」
私は立った。

その時。
歩香先生に手の傷を見られたのだと思う。

「樫木さんは…放課後、職員室に来て下さい」

歩香先生はそう言うと、授業を終えた。