「かー………なー…えー」






もう無理だ…
奏恵…どこなの? 







「洋輔………―――」








聞こえたような気がした。








「奏…恵?!」







公園から少し離れた大通りの木の陰に奏恵はうずくまって泣いていた…









「…………こないで!!」







あたしに気付いたのか、奏恵は警戒した。 









「もうやだよ…………まさかね…………まさかだよ……洋輔が………いやー!!!!」








ますます奏恵の泣き方が激しくなる。 








「奏恵………………………………………………………………………………………ごめんなさい!!」








謝るしかなかった――







それ以外にできることが浮かばなかった―







「謝らないで!………洋輔をとったくせに…応援してくれてるのかと思ってた…………どうしてよ!どうして?!……………」




「あたしが好きなのは洋輔じゃない!」









な、何言ってるのあたし…






でも、この時自分の中から湧き出てくる何かが押さえられなかったの… 






「あたしが…好きなのは……………………ユウヤなの…」








「そんなんで私が納得するとでも思った?………洋輔はナギサの中のユウヤなんだよ…………?」