――…


「え!?昨日わたしがいない間に女装劇になったの!?」


「いや、劇っていうか映画なんだけどね。うちらの出し物は映画だし」


休憩時間は1番よくいる友達・マリンが何故かわたしの席に座って話す。


わたしは自分の席に右手の指先を少し置いている。


マリンの言葉に固まる。


「主役って誰なの?」


窓際にあるわたしの席。


外から入ってくる風がカーテンを揺らし、揺れたカーテンがわたしの顔を覆う。


そのたびにカーテンをどかさなければならない。