――

「アテナ、神の娘は
見つかったのか?」


冷たい声が響く。


「申し訳ございません。しかし、天界にはいないようです。」


アテナと呼ばれた女は、静かに答えた。


「なら、次は人間界を捜せ。わかっているな、アテナ。天界よりも早く娘を見つけ出せ」


「仰せのままに」


アテナは踵を返すと、颯爽と漆黒の闇の中へと消えて行った。