「蘭…、ようやく言える。 俺と結婚しよう・・・」 平静さを必死で保ちつつ伝えた、プロポーズの言葉。 「…っ、うっ・・・んっ――」 大きな瞳に涙を一杯溜めながら、コクコクと頷いてくれて。 幼い頃に抱いた淡い恋心が、ようやく形となれた瞬間だった。 「うぅっ・・・」 未だに不安げな表情の蘭を、もう離す事の無いようギュッと抱き締めると。 これまでの様々な出来事が、脳裏を過ぎっていく・・・