ケータイ小説 野いちご

ぼくの 妹 姫

普通の家庭




朝、自分の部屋で制服に着替えて



水色のネクタイを掴んで
少し迷う




私、夕べ なんで あんな事を
お兄ちゃんに言ったの?



もっと深いところまで
一緒に堕ちてくれる人



なんで そんな事を…………



お兄ちゃんは
私の命綱みたいな存在だった



お母さんに嫌われるような子なのに



お兄ちゃんだけは優しかった





やっと一緒に暮らせるのに




やっと普通に暮らせるのに




なんで?




私、お兄ちゃんが着いて来てるの知ってて



家があった場所に行ったの?




もう あの家はないって
ちゃんと わかってるのに



何度でも確認したい



あの家は もう ないんだよ



大丈夫なんだよって



何度でも 何度でも



確認しないと




怖くて




お兄ちゃん



ギュッ……
ネクタイを握りしめて



首に巻いた



お兄ちゃんが
してくれるのを見て



ネクタイの締め方は
もう わかってる



お兄ちゃんに甘えるのは
もう やめなきゃ



これ以上 お兄ちゃんに変な事を言いたくないよ





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