暑い暑い夏。
ジリジリうるさい蝉の鳴き声。


「暑い!!夏嫌い~。」


クラスの女子達が暑さに負けて
叫んでいる。

夏が嫌い?夏は野球の季節。
夏=野球って法則だって
決まってるんだ。
夏が来なかったら意味がない。


そう。俺は根っからの野球馬鹿。
俺の人生野球一色ってくらい
野球が大好きなんだ。

中学時代の悔しい思いは
絶対したくない。
だから俺は人一倍頑張った。

頑張った結果、俺は1年生で
レギュラーの座を勝ち取った。


「雄哉!夏の相手決まったみたいだぞ」

「まじ?何処だって?」


上崎雄哉(カミザキユウヤ)俺の名前。
今俺の名前を呼んでるのは
俺の相棒。俊司だ。


「秀英だって!去年の大会では
勝ってるみたいだし、結構いけそう」


俊司はそう言って笑った。

夏の大会1回戦。秀英高校。
夏の大会まで20日。