目が覚めた。


あたしは、病院のベッドの上にいた。


起き上がろうとしたけど、体が自由に動かない。


「腹・・・減った」


あたしは、無意識のうちに呟いていた。


「・・・みき?」


椅子に座ってリンゴをむいていたババアが、目をいっぱいに見開いてあたしの顔を見た。


「・・・やっぱり、やつれたんじゃない?」


あたしは、ハハッと笑った。