「お母さんのカレー最高!!」



久しぶりの実家。


長年住んでいた実家はやっぱり落ち着く。



先生が帰って来るまで待っているつもりだったけど、待てずに一口味見をした。





「直、少しやせたんじゃない?仕事と家事、大変じゃない?」



心配してくれるお母さん。



「でも、幸せそうな顔してるじゃないか。大好きな先生と一緒にいられて、どうだ?」



お父さんは、お酒を飲みながら、先生の帰りを待っていた。



先生の提案で、今日は実家にお泊りになったんだ。


だから、お父さんは先生との晩酌を楽しみにしていた。




「新婚旅行の最中に空き巣に入られるなんて、あんたもツイてないよね。でも、あのおかげで、先生の家族とめちゃめちゃ親しくなったよね」



お姉ちゃんも、今日は仕事が休みで家にいた。


思い出したくない思い出を引っ張り出すお姉ちゃんのお尻を叩いた。



あの事件のおかげで、私のお母さんが何度も先生の実家に電話をしてくれたり、お父さんと誠人さんが連絡を取り合ったりして、本当に親しくなったことは事実。