ついにバレたか。


ウォーミングアップ、終盤。



汗が目に入り、思わず顔をしかめる。



日向が俺を知っていてくれて少し、嬉しかった。

と、いうのが本音。


アイツの走りから分かるんだ。

”走る”ということを全力で楽しんでいることが。


俺には到底できない走り。


憧れ、というのか、

尊敬というのか…


まあ、そんなところ。



ほら、今だって楽しそうに走ってる。



俺もあんなふうに楽しんで走れたらな、

なんて日向の走りを見ていると思ってしまう。