「はい、今日はグランド7周!!」


7周か。


ヤバいなぁ…


グランド7周というのは果てしなくキツイものである。


未来みたいなマラソン得意な子には平気らしいのだが、あたしにとっては砂漠を走ってるのとそうそう変わらない。


走り出してあたしは間もなく苦しくなってきた。


まだ半分以上残ってるのに…


憂鬱になる程の遠い道のり。


速い子に一周遅れで抜かされながらも、あたしはひたすらに足を動かし続けた。


残りも2週。


「あと、二周!」


木下先生はあたしにそう声をかけてくれた。


だが、





この前は名前呼んでくれたのにな。


他の子も言ってたからかな?


あたしは然程気にせずに走り続けた。