その日は朝からおかしかった。

ベッドの上で目を明けた瞬間
胸の中がもやもやと浮わついてる。


何かの予感か。

少しだけ不快で
枕元のタバコを手に取った。

煙を吐きながら時計を見ると11時。
日曜の今日、クラスメイトの浩と卓郎と
約束してるのは2時。

やたら重い身体を持ち上げて
ゆっくりとベッドから起き上がった。


――支度をして
外に出た俺の頭の上は灰色。

空を見上げながら舌打ちをして
生温いアスファルトを歩く。


PM 2:10
待ち合わせの場所には
浩と卓郎と……知らない女が3人。

眉間にシワを寄せて
元来た道を引き替えそうとしたら
あわてた二人に両腕を捕まれた。


「悪かったよリョウ。
でも合コンだって言ったら
お前こねーだろ?」

「今回かなりレベル高いし頼むよ」


そう小声で言われて
そのまま引きずられるようにして
カラオケに向かう。


――まだ頭が重い。