ケータイ小説 野いちご

君の隣~サッカーボールを追いかけて~

1章 高2(1学期)
怪我

審判のホイッスルが鳴り響き、後半開始を知らせた。


後半開始早々からボールを持った修斗に、相手が必要以上に迫って来る。


ディフェンスの間をなんとか抜けようとする修斗だけど、なかなか抜けずパスの出しどころを探っている。


クルっと身体を反転させたところで、相手に足をかけられる。


転んだ修斗を置き去りにして、相手の攻撃が始まる。


「ファールだろ!」


うちの応援席からそんな声が飛ぶけど、審判の笛が鳴ることはなかった。


それからも、修斗がボールも持つたびに必要以上にマークにくる相手選手。


「修斗先輩、仕事させてもらえませんね」


「うん・・・」


だんだん、相手の作戦が読めてきた。


修斗を潰すこと。


修斗のパスからうちの攻撃が始まることを悟ったのか、パスを出させる前に修斗を徹底的にマークする。


修斗を潰してボールを奪い、そこから攻撃をする。


相手がどんな風に試合をしたいかがわかった。

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