そして、カナス洞窟の外のトーリス村側に出た。

「老婆は今頃はリルスの里にいるはすです。私がキョウコさんを老婆のところに運びますね。誰が付き添いで行きますか?」

リルスか?それに老婆に聞きたいことがある。

「私が…

「俺が行く」

ローズ言いかけた時、バードはそれをさえぎり一歩前に出る。

「お前はキイスと一緒に先にトーリス村にいってろ」

「キョウコ、大丈夫?」

ローズはキョウコの顔をのぞこんで聞く。

「うん、大丈夫。先行ってて。同じ学校になるといいね」

バードはキイスに向かって

「キイス、文字は書けるな?ローズ書けないんだかわりに書いてやってくれ」

「わかった」

「キョウコは私の背中にバードはカラスの背中に乗ってください」

二人はそれぞれ乗って大空を飛んでいった。

「さあ、日が暮れないうちにトーリス村に行きましょう」

キイスがローズをうながして村へ向かって歩き出した。