「ちょっとの時間でいいの。」


[ん〜・・・]



2日後、別れる決心がついたあたしは直接言おうと思い、澄人に連絡した。



こういう大切なことは直接言わなきゃダメだと思うから。



でも電話の向こうでは返事に渋っている澄人。



はぁ・・・・・・やっぱりダメか。



[ごめん。今日はどうしても抜けられない会議があるんだ。あの、プレゼンの担当が俺でさぁ・・・]


「そう。わかった、頑張って。じゃぁね。」


[えっ!?あの、歌乃??]



態度がいつもと違うあたしに驚いた澄人を無視してすぐに電話を切った。



もう無理だと思った。




恋って、こんなに不安になるもの?



こんなに淋しいもの?



恋は、大好きな愛している人と一緒にいて心が暖まったり穏やかになったり



そしてちょこっとの不安やケンカをする。



でもそれがお互いをより一層大切に思えるようになる大事なスパイスだったりするものでしょう?




理想かもしれない。



でもあたしは、その恋が出来ないのなら、その恋が出来るまで待つわ。



今の恋はあたしには合わないの。




もっと辛抱強い人を選んで幸せになってね。澄人。