「はぁ~」


花音は深いため息を吐いた。


お酒に慣れていないんだからダメだよ・・・・。


「そのため息は?」


耳元で声がしてハッと声の方を向くとカイトの整った顔が目の前にあって慌てて身を引いた。



「びっくりしたぁ・・・止めてください・・・」



「ため息を吐かれるって事は花音ちゃんを楽しませていない証拠だ 自信を無くすよ」


カイトが寂しそうに微笑んだ。



「い、いいえ これは里衣子の事を・・・」



冗談で言った言葉なのだが花音が困ったような表情になりカイトは素直なんだなと思った。



「彼女はお酒強くないみたいだね?」



それは未成年だから当たり前なんです。



そう言いたかったが花音はあいまいに微笑んだ。