両親が自分の部屋に戻り、 あたし達は体に力が入らず ベッドに腰掛けていた。 …夢じゃないんだよね? ゆっくり生まれてくる実感。 隣に何も言わず座ってる、 崇志のヒーローインタビューが 頭の中をグルグル回っている。 「…驚いた?」 崇志から、 まるで小さな悪戯っこみたいな 笑顔を添えた言葉を そっと投げかけられた。 .