* * * * * 新緑が青々と茂り、 薔薇が綺麗に咲き乱れている。 広大な土地をどんなに見渡しても 果てが見えない。 まるで崇志との距離のようで… 「隣にあたしじゃ不足なの?」 ひょいとあたしの視界に 飛び込んできたのは、 親友の紗雪だ。 眉間に皺を寄せて、 頬を膨らませているのに またそんな姿も可愛い。 彼女に彼氏がいないのが、 あたしの七不思議のひとつ。 .