店にはいると、おもいのほか店内には客が少なく、こじんまりとしていた。


まるでアメリカの西部劇を再現したかのようなインテリア。


おもちゃのピストルにアメリカンバッジ。


それがテーブルや壁にもいくつか飾られていて、少しごちゃごちゃとしたイメージだった。



そんな中、さほど広くない店内を見回して、俺は彼女の存在を確かめようとする。


ここの店の制服なのか、ウエイトレスで接客する女の子の頭には、なぜかカウボーイハットがのせられていた。




「なんかあの帽子邪魔ね。あれじゃあ、影になって顔がよく見えないじゃない」



確かに…


正直今日ここに彼女がいるかは分からないけれど、それでも確認しずらそうな制服に少し困難をしめしそうな予感だった。