月曜の朝は、いつもより早めに家を出た。


バス停に先に着いたのは、今日もあたし。

違うのは、バスの出発時刻までまだ20分以上あるということだけで、

それ以外はいつもと変わらない、普段通りの朝だった。



キラとソラが歩いてくる方向に視線を向けてみたけれど、まだ2人の姿は見えない。

まだ早いんだから、当たり前か……。

あたしは前に向き直るとバス停のベンチに腰を下ろして2人を待った。




──昨日。

あたしたちは朝早くペンションを出ると、どこにも寄らずにまっすぐ家へ向かった。

昼過ぎには来るときに4人で待ち合わせをした駅に着き、

そこから先輩は原付で、あたしとソラはバスで、ここまで帰ってきた。


バスの中で、あたしとソラはほとんど話をしなかった。


ただ一言、ソラが

「今夜、電話かけていい?」

って言っただけで。


あたしもそれに、

「うん」

って答えただけだった。