ケータイ小説 野いちご

LUNA


吉崎ナオコ

公園から家に帰るまでの記憶はない。

家に着くとおばあちゃんが
「おかえり」
と声をかけてくれた。心配させたくないから、いつもどおり
「ただいま」
といった。ただ、ご飯はいらない、と伝え、自分の部屋にはいった。

気持ちが悪い。早く洗い流そう。

すぐに私は風呂場へ向かった。

風呂場で、また泣けてきた。

なんで私がこんな目に。

思い出したくもないが、あいつの顔が、あいつの感触が、あいつの声が頭から離れない。

涙は流しつくしたはずなのに止まらない。


< 11/ 20 >