その晩、拓海は違う階の友人相手に、くだを巻いていた。 「……それでさー、あいつ何て言ったと思う 『帰れ、この馬鹿!』だよ? あの子も本気にして、顔真っ赤で逃げちゃうしさ。 それで、ジューローが血相変えて追い駆けて…… ちょっとからかっただけなのにー……。 でも、あの様子からして、あの子は処女とみた」 「そう言う事ばっかり言ってるから、 怒られたんじゃないのか?」 大工である彼は、冷静に言った。