抜けるような青空に優しい光を放つ太陽。

今日もゆきは散歩道を歩いてく。

いつもよりも足が踊っている。
きっとそれは、新しい帽子と靴のせい。

ちっちゃなポシェットにあめ玉三個詰め込んで、いつもの道を歩いてく。

「や・お・や!」

ひらがななんかは簡単に読める。
自慢気に鼻を鳴らすと、八百屋のおじちゃんがにっこり笑った。

でも、スゴいのはここから!

「ク・リ・ニ・ッ・ク!」

そう、カタカナだって読めちゃうのさ。

両腕を腰に当てたら、なんだか偉くなった気分。

ますます足取りは軽くなる。