「尾上先生、明後日午前9時から、複雑骨折の患者さんのオペ入りました。」








「了解。」







用件を伝えると軽く頭を下げ、看護士が部屋を出て行った。












今日も爽やかな朝―――


優しい日差しが沢山差し込んでくる、この病院の一室で
朝からカフェラテを飲むのが俺の日課であり、俺の1日の始まり。







「なになに……明後日の9時からオペ、追加ね…」
スケジュール帳に、カフェラテ片手にメモをする。







「今日もいい天気だ。」

窓の外を眺め、今日も快晴の青空を拝む。
う―ん、と伸びをした。



最高の1日の始まりだ。









俺は尾上大輔(オノウエ ダイスケ)。
28歳の新米医師。


日本白山協会病院に勤務する、整形外科医。


今年でこの病院に勤めて1年になる。

やっと、慣れてきて
整形のオペにも参加するほどになった。






仕事も軌道に乗り、絶好調だ。