ケータイ小説 野いちご

僕にキが訪れる

3.強情者がふたり。

次の日、昨日とほぼ同じ時刻にまたチャイムが鳴り響き玄関がけたたましく叩かれた。

しかも今回は「開けろー!」という叫びのオマケつきである。

あんたは酔っ払いかと思いつつ玄関の扉を開けるとそこには昨日と同じ姿。

ただし今回は全く濡れていない。

空は曇ってはいるものの、雨は降っていなかった。


「傘、返しにきたよ」


にっこり。

多分この笑顔はそう形容すればいいのだろう。

差し出された傘を受け取りつつ、ぼんやりとそんなことを考えた。



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