ケータイ小説 野いちご

僕にキが訪れる

2.やってきたのは雨と。

その日は朝から雨が降っていて、そのせいか芽の伸びがいつもより早いように感じられた。

そろそろ間引くのもやめて流れに身を任せて全身木の芽だらけになってしまおうか。

そんなことを考えていると、滅多にならない家のチャイムが家の中に響いた。

やたらと軽快な音のするこのチャイムは何度聞いても慣れない。

昼間、両親は共に働きに出ており、家には僕以外誰もいない。

セールスなどが出ると面倒なので基本的に玄関を開けることはしなかったが、その日の客はやけにしつこく、しまいには扉まで叩き始めた。


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