あんなに輝いていた星は、翌日には空から消えており、あたしはいつもと変わらない忙しい朝を迎えていた。




「笹山さん、あたし今日バイトなんで夕食作っておきました!」



「分かりました琴弥様」




あたしは手早く朝食の後片付けをし、夕食にラップをかけて冷蔵庫に押し込める。


制服のスカートのポケットに入れてあるケータイを見ると、もう出発時刻となっていた。




「遅せーよ琴弥。置いてくぞ?」



「分かってるって岬サマ!」




ダルそうにあたしを凝視してくる岬サマを横目で見ながら、あたしは慌ただしく残りの準備をし始めた。



…今では、昨日の優しかった岬サマのカケラもない。




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