人は何をする為に生まれてきたの
わたしがそうお父さんに尋ねると、お父さんは少し笑い、答えは人それぞれで違うものだから、何をする為に生まれてきたのか自分で探してごらんといった
じゃあお父さんは何の為に生まれてきたのと尋ねると、お父さんは少し笑ってこう答えた
「 」
その言葉は今は口に出したくもない
大学に行ったけど、どうも身体の調子が悪かったから、ずっと教授の部屋で寝ていた。明智先生は生徒から変だと言われていて、この教授の下に来る人はあまりいないから、うるさくなくてわたしはこの場所が大好きだったりする
「市原―俺帰るからお前も帰れー」
「はーい」
美希と彩から渡されたバッグを持ち教授室を出る
美希と彩はわたしの数少ない友達だ。二人ともわたしを詮索しないし、心地よい距離感を保ってくれるから一緒に居ても苦にならなくて、わたしは二人を大切にしようと心から思ってる
ぺたぺたと音を立てながら廊下を歩いていると、ロッカーにノートを入れっぱなしだった事に気付いた
めんどくさいけど、来週からテストがあるからなと思うと取りに行くしか選択肢がない
二号館にあるロッカーに行くと、誰かが居る気配を感じる。聞こえる声にわたしはそれ以上近づく事をやめる