翌日、あたしは38度近い熱を出した。

3月に頭から水をかぶったのだ。

そりゃ風邪もひく。

昨日の事で学校に行く気がしなかったあたしは、これ幸いと学校を休むことにした。

「じゃ大人しく寝てるんだよ」

「はーい」

パートに出る母を見送ると、あたしは午前中をずっと寝て過ごした。

昨日の夜は全然寝つけなかったし、前の日も手紙とにらめっこしていた。

だから2日連続で寝不足だったのでいくら寝ても寝足りないということはなかった。

それでも午後イチぐらいには目が冴えてくるようになったので、熱を計ってみたらほぼ平熱に戻っていた。

若いって素晴らしいなぁなどとアホなことを考えながら、母が作っておいてくれたおかゆで昼食をとる。

食べ終わった丁度その時携帯が鳴った。

達郎兄ちゃんだった。

「もしもし」

『カホ、風邪だってな』

「なんで知ってるの」

『外に出れそうか』

「熱は下がったけど」