辺りは真っ暗になっていた。



私はずっと泣いていた。



お祭りに夢中な人は誰も私に気付かない。



それはそれで助かったけど。



意地っ張りな私は誰にも涙は見られたくないの。




「あれ〜君もしかして彼氏にどたキャンされたの?」


「かわいそ〜う。なら俺達が相手するよ。」



ガラの悪い男3人が声かけてきた。



よりによってこんな奴らに絡まれるなんて…。



「あっちに車あるからさ♪」



一人が私の腕を掴んだ。



怖いっ!!



俊介先輩はもう来ないんだ…。



誰も私を助けてくれない。



神楽……助けて!!



なんで今神楽の名前が出てくんのよ。



「おまたせ〜。美琴、待った?」



ぼやけた視界に手を振りながら近づく男が入ってきた。