「……玲さん」




僕が目を覚ましたとき、


女性が目の前に立っていた。




そして、

そう呼んだ。




差し込む光に目を細めながらも彼女をみる。




ぽうっとしている頭で

思考を働かせようとしたが力が抜ける。



そして、零れだした言葉。




「……憂?」




そして、その途端座り込んでいた僕に抱きついてきた彼女。



彼女の体温は温かかった。


このぬくもりを僕は知っていた。



だけど……