準備だけでもう疲れたのに、セレブって恐ろしい…――




「何なの、ココ――」


到着した会場のあまりの豪華さに、当然のように目を見張った。



広大な敷地に佇む、これまた大きすぎる建造物。


ホワイトを基調としていて、洋風建築のお城みたいだ。




「・・・バッキンガム宮殿?」


何となく似ていたので、呟いてしまうのもムリない。



・・・イギリスじゃあるまいし。

ここは、日本でしょうよ?




ねぇ、私・・・1人で大丈夫なの?



目にした事のナイ豪華すぎる建物に、早くも怖気づいた。


庶民には、まったく無縁な世界だもん。


まして中にまで、怖くて入れないよ…。



それなのに有奈は、私を送り届けるとすぐに帰っちゃったし。