力強さの増した朝日に包まれて目が覚める。

うつろな思考で思うのは、またナツキのこと。

腕に残るわずかな痺れと、ナツキの小さな頭の感覚。

ナツキがキッチンで朝食の準備をする音がする。


胸がキュッと鳴った。

ナツキの存在を感じられるのも、もう残り二日。

会社行くの、やだな。

ナツキと居たい。

ナツキに愛を囁いて、抱きしめていたい。

彼女のシトラスの香りで胸を満たしたい。


朝っぱらからセンチメンタルな自分自身に気づき、笑う。

身を起こしてベッドから出ると、ナツキの居るキッチンに向かった。