翌朝はキッチンでナツキが調理する音で目が覚めた。

腕の微かな痺れが、そこにナツキが居たことを表している。

ベッドから起き出し、キッチンに向かう俺。


「おはよう、ナツキ」


遠慮気味にそう声をかけると、ナツキは明るい笑顔を返した。


「おはよ。もう少しで朝食できるからね」


夕べ俺の腕の中で小さくなっていた姿とは見違えるほど、ナツキは楽しそうに料理をしている。


「今日は和食なんだね」

「パンが良かった?」

「いや、ご飯も好きだよ」