・追憶 ―箱庭の境界―


2011年3月26日、完結。


記憶ならぬ、「追憶」。

何故「記憶」ではないのか。
それは作品主人公の置かれた状況によるものです。
さらに単品読みが出来る様に、あえて「記憶」とは別枠です。

が、しかし。


表紙
『あの河は渡れない
 境界が在るから

 感情が無い
 心を奪われたから』


さて、主人公が誰なのか。
舞台は何処なのか。
解る方には解ってしまう事でしょう…。


お話は「2つの舞台」を行き来しながら進みます。

「―惑星の黙示録―」

これに出てくる1人の「鬼」。
彼が今回の主人公。

「鬼」は感情を持ちません。
心を、世界に奪われたから。
世界の定めに従って、与えられた「箱庭」の中で、永遠に近い時間を過ごしていました。

ある日1人の少女が現れます。
其れは、魂の揺れる樹の下。


『あの赤い実を食べようと思わないの?』

『自分の心を、取り戻そうとは思わないの?』

赤い実は、鬼の「心」。

さぁ、其の中には何が詰まっているのでしょうか…