6月の空は曇り空が多くて晴れ間なんてほとんど最近では見ていない。

梅雨の季節に入った所為でもあって、いつ雨が降ってもおかしくない状態で空と同様にあたしの心もすっきり晴れなかった。


葵はあの日からあたしに連絡も入れずに2日間、学校を休んだ。

あたしが電話してもメールをしても返事すらなかった。



そして3日目の今日も葵は来なかった。

でも、“明日は必ず行くから”って朝一にメールが入ってて、メールを返せるくらいまで少しはマシになったんだと思いあたしは安心した。


その日の放課後、あたしにはどうしてもやり遂げないといけない事があり、一旦あたしは家に帰り自分の部屋へと駆け込んだ。

クローゼットの中から適当に服を取り出し、それにあたしは急いで着替える。

ちょっと崩れたメイクを直し髪を整えてからテーブルの上にある箱の中から白い封筒を取り出し、それを鞄の中に押し込んで家を飛び出した。