彼女も泣いていた。


「大丈夫か。」
「何でもない。ただ昔を思い出しただけ。」
「相変わらず、優しいんだね・・・
でもその優しさが、
  いろんな人を傷つけるんだよ。」
そんな彼女の言葉に
それ以上踏み込めなかった。
きっと彼女は、
つらくて
やさしい言葉に
逃げそうだったから。

そお、
僕らは、
あの頃に戻ってはいけない。
きっとあの頃に戻っても
  前には進まないから。
きっと君は、
僕でなくやさしい言葉を
  待っていたのだから。

僕は、
「その優しさが、
  いろんな人を傷つけるんだよ。」
という言葉に成長していない
  自分に気ずかさせられた。