暁兎は、それから病院に入院することになった。


暁兎の病気は、今の医学ではなおすことが出来なくて、



ただ、症状を遅らせることしか出来なかった。



本当なら、もう一ヶ月前には入院しなくてはいけない状況のところを、

暁兎は頼み込んで延ばして貰っていた。



そして、私には決して心配させないよう、いつも気丈に振る舞っていた。



…本当なら、歩くこともままならないはずなその体で。




私は、泣き終わったあと、それを聞いた。


そして、暁兎は、




「朱鳥に迷惑をかけるつもりはないから、別れてもいいよ。最初から付き合うまで行くつもりはなかったんだ。朱鳥を俺と関わらせて、不幸にしたくないんだ」





そんなことを言った。